夏の群馬旅行で、たんばらラベンダーパーク、道の駅川場田園プラザの次は、吹割の滝(ふきわれのたき)です。こちらも、関越自動車道の沼田インターチェンジから約25分のところにあります。東洋のナイアガラと呼ばれる壮大な滝で、そのすぐ近くまで行って天然のミストでマイナスイオンを浴びながら、大迫力の滝を間近で見ることができます。また、吹割の滝だけでなく、約1時間かけて渓谷をぐるりと一周する遊歩道もあり、観漠台から眺める滝もまたおもむきがあります。春には新緑の山々に囲まれ、夏には喧騒を忘れさせる清流を蓄え、秋には見事な紅葉と一体になります。冬の間は遊歩道は閉鎖されますが、雪景色を遠くから眺めるのも一興です。
吹割の滝への行き方
福島県、新潟県、群馬県、栃木県の4県にまたがる尾瀬付近を源にして流れる片品川(かたしながわ)。片品渓谷という名でも知られていますが、その中でも特に有名なのが、東洋のナイアガラと言われる吹割の滝(ふきわれのたき)です。片品川の清流が、岩質の軟らかい部分を浸食し、多数の割れ目ができて、あたかも巨大な岩を吹き割ったように見えるところから、この名前が付きました。
吹割の滝へは、関越自動車道の沼田インターチェンジから約25分、田舎道を山の上の方に向かって行くと到着します。
滝の入り口の手前に無料の市営駐車場もありますが、滝まで少し歩かなくてはなりません。その先250メートルぐらい進んだところに、「滝に一番近い駐車場」という看板が出ていたので、そこ(1日500円)に停めました。
駐車場のおじさんに案内図をもらって、出発!
たぶん、無料の市営駐車場には係の人が誰もいないので、この地図はもらえないのではないかと思います。置いてあるかは不明。
吹割の滝の楽しみ方 まわりの吹割渓谷をぐるりと歩く
国道沿いにある駐車場から滝のある川までは、更に200メートルほど細い道を下ります。道なりにお土産物やさんがたくさんあり、地元の名産品を買うことができます。素朴な麦わら帽子などをここで買うのもおススメ。
坂道を下って行くと、まず目に入るのが、鱒飛の滝です。その昔、このあたりにも鱒が遡上して来て、懸命に段差を上ろうとして飛び跳ねたことが名前の由来。
河の中の大きな獅子岩を眺めながら歩いて行くと・・・
般若が大きく口を開けているように見える般若岩があります。
そしていよいよ、吹割の滝に到着!
高さ7メートル、幅30メートルの滝です。
2枚目の写真の左の隅に人がいるのがわかるでしょうか。そこから撮ったのが1枚目の写真です。恐いくらい、滝のすぐ近くまで行くことができます。落ちないように・・・”(-“”-)”
夏の深緑の山々に囲まれている姿も良いですが、秋にはこの山が紅葉するので、その時期にも来てみたくなります。
観光ツアーなどで来ると、このあたりで引き返すことが多いようですが、そこは時間が自由なひとり旅。その先まで行って川のまわりを一周することにします。
川の上流に向かって少し先まで行くと、川を渡る浮島橋があります。橋の先は、川の中州の浮島です。
橋の上から見えるのが千畳敷です。
有名な日光東照宮の眠り猫を掘った左甚五郎が、日光の帰りにここを訪れて、観音様の像を作ったという説があります。その観音様が安置されているのが、この浮島観音堂です。
お堂の前には、お守りなどを売っている売店がありました。
浮島から更に吹割橋を渡って、川の反対側に行きます。
川を渡りきると、ベンチで休めるようになっているあずまやと、トイレがあります。
ここからは山の中の小道を約1キロ、川の下流に向かって戻ります。
道の横には俳句を詠んだ歌碑がたくさん。
な、なんと、熊よけの鈴があり、鳴らしてくださいと書いてあったので、しっかり鳴らしてから先に進みます。
第一観漠台では、高い位置から滝を眺めることができます。
そこから更に先に進むと・・・
第三観漠台です。あれ?第二はどこに?
というと、ここまで来る途中は木が生い茂りすぎてまったく川は見えず、第二の看板の跡らしきポールがあっただけでした。今は観漠台はなくなってしまったのかな?
岩に穴があいてくぼんでいるのは、甌穴(おうけつ)と言います。川底のくぼみにあった石が、水の力で一定の場所でコロコロと回転しながら、岩を掘り下げることによってできたものだそうです。雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)ということわざがありますが、そのスケールの大きいバージョン!?
そこから階段を下って国道に出ると、遊歩道の終わりです。
今度はもう一度、国道にかかる大きな橋、吹割大橋を渡って駐車場まで戻ります。
これは滝ではなく、橋の上から真下を流れる川の写真を撮ったもの。吹割の滝の下流になります。
こうして約1時間、マイナスイオンをたっぷり浴びて、駐車場に戻りました。
20年前の吹割の滝の思い出
実は、20年くらい前、子どもたちがまだ小学生だった頃に、ここ吹割の滝を訪れたことがあります。谷川岳の星空観賞教室に行く途中でした。その時もたぶん、今回と同じ駐車場に車を停めたような記憶があります。小学生の女の子2人を従えて川のまわりを一周しましたが、車に乗って帰ろうとすると、なぜか突然(?)、駐車場のおじさんが絵ハガキをくださいました。小さな女の子たちがいっしょうけんめい歩いたご褒美でしょうか?
その絵ハガキを探してみたら・・・ありました!!!
その後で引っ越しもしているのですが、大事にとってありました。奇跡!?
この絵ハガキにもあるように、紅葉の季節にもまた行ってみたくなりました。
まとめ
関越自動車道の沼田インターチェンジから約25分のところにある吹割の滝。東洋のナイアガラと呼ばれる壮大な滝で、高さ7メートル、幅30メートルもあります。川の流れが岩石を吹き割ったように見える滝。石が回転しながら穴を掘り下げたという甌穴。自然の力を存分に感じながら天然のミストでマイナスイオンを浴びるのは、夏の良い思い出になります。滝を眺めるだけでも十分に満足できますが、約1時間かけてぐるりと一周できる遊歩道が完備されているので、時間に余裕があれば、ぜひ歩いてみるのをおススメします。また、夏だけでなく、他の季節にも訪れてみたいものです。
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