「別府」と聞いて誰もが思い浮かべるのが、立ち並んだ家々の間から湯けむりの噴き出す、この風景でしょう。鉄輪(かんなわ)にある湯けむり展望台からの眺めです。テレビや雑誌で一度は目にしたことがあるかと思いますが、本当にこんな街中に、こんなに湯けむりが立ち上っているのかしら?と不思議に感じることでしょう。やはり実際にこの目で見てみたいものです。車でないと少し行きづらい場所ではありますが、この日の旅は、亀の井バスのフリーパスろせんバスが乗り放題「MyべっぷFree」を使い倒すのが目的なので、バス+徒歩で行ってみることにしました。ここまで行くと、もうひとつの観光名所、貴船城も近くです。バスに乗れるのか?徒歩で行くのか?とにかく行ってみましょう。
湯けむり展望台に行ってみた
宿の窓から湯けむり鑑賞 展望台ならもっとすごいぞ!
この日は、明礬(みょうばん)エリアの別府温泉保養ランドで泥湯に浸かり、少し湯あたりしてふらふらしながら、鉄輪までバスで戻りました。宿泊施設が鉄輪バス停からすぐの「Tabist 日生や 別府鉄輪」だったので、一度、宿にチェックイン。このとき午後3時半ぐらいです。
こぢんまりした畳の部屋だったので、そこでごろんと寝転んで、しばし休憩しました。窓から見える風景は、さすが別府鉄輪!!
1時間ほど、ごろごろしていたでしょうか。4時半ぐらいになっても、4月の別府はまだ明るい!
そうです、千葉よりだいぶ(たぶん30分ぐらい)日の入りが遅いんですね。以前、大阪に夜景を見に行ったときに、なかなか日が暮れなくてイライラしたことがあります。それより西の九州なら、なおのこと(^^);
フロントで周辺の地図をもらったので、それを眺めているうちに、もう一息、出かけてみたくなりました。宿の窓からの風景がこれほどなのですから、ぜひとも、湯けむり展望台に行ってみたいではありませんか!
バスのフリー切符もまだ使えるし♪
ということで、湯けむり展望台までまたバスに乗って出かけることにしました。
少しだけバスに乗って展望台に行き、すぐに帰る予定だったのですが・・・
このとき巡ったルートです。緑の線がバス。オレンジの線が徒歩。想定外にたくさん歩く結果となりました。なにゆえにこんなことになったのかというと・・・
湯けむり展望台へ行の行き方
「Tabist 日生や 別府鉄輪」に荷物を置いて、しばし休憩してからまた出かけることにしました。鉄輪バス停から坂を下って宿に来ましたが、そこからまた少し坂を下り、徒歩2分ほどで地獄原(じごくばる)・ひょうたん温泉バス停に到着です。そこから湯の川バス停までバスでまた2分。ここからは、湯けむり展望台を目指して長くくねくねとした坂をひたすら徒歩で上ります。宿に来る前に入った泥湯で湯あたりしてふらふらになり、畳でごろごろして少し回復し、そしてまた修行のように歩きます・・・
だんだん疲れて来て、まわりの景色を見る余裕もなく、下を向いてひたすら上って行くこと10分あまり・・・ふと顔を上げると、遠くに貴船城が見えました。
あれ?おかしい?そんなはずじゃ??
と、Googleマップを確認すると、いつの間にか通り過ぎていました( ゚Д゚)
そ、そんなバカな!?
そして、少し戻ると、ありましたよ展望台。想像していた景色の雄大さに比べて、建造物自体は思ったより小さかったです。青い看板に「別府湯けむり展望台」と書いてありますが、写真左奥の下の方から上って来たので、看板は裏向きだったのですね。相変わらず、色々と見落としがちな私です・・・
とはいえやっと、お目当ての風景をこの目で見ることができました。
夕方で逆光なのと、少し湯けむりが少なめかな~と思ったのとがありますが、やはり、これぞ別府!という眺めです。夜景も良さそうですね。
守り神は大白蛇 貴船城まで行ってみる
バス停を探して貴船城まで坂を上る
さて、湯けむり展望台から別府鉄輪の景色を一望し、目的を果たしたのでそろそろ帰ろうか・・・
と思ったのですが、坂のはるか下のバス停に戻ったとしても、次のバスが来るまでに1時間近くあります。いくら絶景とはいえ、ここであと1時間も時間を費やすのはもったいない・・・
そうだ!さっき、もう少し先まで行ったら貴船城が見えた。そこまで行けば、鉄輪行きのバスがあるに違いない!
と、「遠くに見えた」というだけで、距離感もつかめないまま、貴船城方面に向かって歩いてみることにしました。Googleマップによると、徒歩20分。まあまあ歩ける距離じゃないですか。時間的に、もうお城は閉館していて中の見学ができないことはわかっていましたが、せっかくだから外観だけでも眺めに行きましょう。
車のたくさん通る道路からお城へ向かう脇道は、ゲートが半分閉まっていて「本日は閉館しました」の看板が。でも半分は開いていて、特に入ってはいけない雰囲気も無かったので、そのままずんずん坂を上って行きました。どんどん上り坂がキツくなって行きます・・・が、途中の風景は素晴らしい♪
また(と言ってはなんですが)、別府湾と高崎山です。
そしてついに、到着しました。
お城といっても、戦国武将が住んでいた、という訳ではないようです。
貴船城の歴史は、解説によると
中には数多くの美術品が展示されていて、天守閣からの360度の眺めは別府随一。
守り神は大白蛇神白龍王で、参拝者には一粒万倍のご利益があります。
大人 300円 小人 150円
中の展示品も、守り神の白蛇さまも、天守閣からの風景も見てみたかったですが、もう午後5時を過ぎていたので入れず、残念です。
お城の前には広場があり、これまた素晴らしい眺めです。
苦労して長い坂を上って来ましたが、こうやって誰もいない時間に息を切らしてまで風景を見に来る人と、家の中でじっとしていて実際の景色を見たことのない人とでは、人生の豊かさが違う・・・うん、うん。
と、勝手にひとりでうなづきながら、帰路につきました。
みはらし坂を通って徒歩で帰る
ところで、ふと我に返り、なぜ貴船城まで来たのか思い出してみると・・・
鉄輪に帰るバス停を探していたのでした。しかし、貴船城そのものと貴船城入口のバス停は、なんと500メートルぐらい離れています。そうですよね、「前」ではなくて「入口」ですから、ここからこっちに行けばお城に行けるよ、というだけですよね。それでもやっとバス停にたどり着いて時刻表を見ると、バスはたった今行ったばかりで、次に来るまでにまた1時間ぐらいあります。とほほ・・・
本来ならば、バスでフリーパスを使って鉄輪まで帰る予定でしたが、バス通りとは別の方向へ坂を下っていけば、宿にたどり着けそうです。というわけで、ここまで来たら汗のかきついでに、歩いて帰ることにしましょう。
脇道に「みはらし坂」という看板を見つけたので、行ってみました。
ガードレールの向こう側に、細い下り坂があって、湯けむりの風景を見ながら下りて行くことができます。夕方の涼しい風に吹かれながら、石垣や民家のすぐ横を歩くのも風情があります。普通の観光客ならなかなか通らないだろうな~、という場所にもどんどん行けてしまうのが、ひとり旅の醍醐味♪
20分ほど歩いて、やっと宿に帰り着きました。
まとめ
朝から別府の名所を観光し、午後3時半頃、鉄輪の宿「Tabist 日生や 別府鉄輪」にたどり着きました。その前に行った泥湯で少し湯あたりしたので、畳の部屋でごろごろ。今日はこれで終わりかと思いきや、1時間ほどで復活し、またバスに乗って外に出かけました。別府鉄輪に来たからには、有名な湯けむり展望台からの眺めを、ぜひこの目で見てみたいものです。
無事たどり着いて景色を堪能したあと、バスで帰ろうと試みて、バス停を探して貴船城まで歩くことに。無計画な工程でしたが、1日の最後に、素晴らしい景色をたくさん見ることができました。
この後は、ステキな夕食が待っています♪
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